不動産レポート2023年4月:勢い弱まりスローな一ヶ月

不動産レポート2023年4月:勢い弱まりスローな一ヶ月

セールスや中間価格が下降し
取引成立までの期間は早まる

ホノルル不動産のデータによると、4月の戸建住宅とコンドミニアムのセールスは昨年対比それぞれ43%と37.5%減少しました。3月と比較してみるとセールスの落ち込み程度はそこまで急激でなく、戸建住宅が11.9%、コンドミニアムが5.4%の減少です。セールスは減少したものの、リスティングがマーケットに出てから取引成立までにかかる期間は前月より短くなりました。コンドミニアムは3月が24日間だったのに対し4月は20日間、また、戸建住宅は3月が36日間だったのに対し4月は24日間という結果でした。

戸建住宅市場におけるセールスは$800,000〜$999,999の価格帯の物件が最も多く、4月のセールス数全体の1/3近くの割合を占めました。一方で$2,000,000以上の物件は昨年対比63%減少しました。コンドミニアム市場では$300,000〜$399,999の価格帯が最も多く、18.3%でした。しかしながら、ほとんどすべての価格帯においても昨年対比では減少しています。

中間価格は戸建住宅とコンドミニアムの両方が緩やかに下落。戸建住宅の中間価格は、昨年2022年4月の$1,105,000に対し今年2023年4月は$999,995でマイナス9.5%。コンドミニアムは昨年4月の$510,000に対し今年4月は $500,000で、マイナス2%という結果でした。

販売提示価格と同じかそれ以上の金額で取引された戸建住宅物件は、2022年の75%に対し今年は41%。販売提示価格以上の高値で取引された数をみると2022年の63%に対し今年は25%のみでした。コンドミニアム市場の場合、販売提示価格と同じかそれ以上の金額で取引された物件は、2022年の65%に対し今年は44%でした。そのうち販売提示価格より高値で取引された物件は、昨年の44%に対し今年は22%でした。

新規リスティングの数は前月と同等を保ちながらも、前年と比較すると減少しています。4月、戸建住宅の新規リスティング数は292戸で2022年4月よりマイナス31.1%。また、コンドミニアムは532戸で昨年同月比マイナス26.3%でした。

昨年より多くの在庫数を保っているものの、今年に入ってからは伸びておらず、勢いは月毎に弱まっています。戸建住宅のし上では、エヴァプレインとリーワードの地域が最も在庫数が増え、昨年対比それぞれプラス65.5%と85.7%でした。コンドミニアムの市場は、ワイパフ、ハワイカイ、エヴァプレインが昨年対比プラス50%以上を記録しています。

参考:Honolulu Board of REALTORS®