不動産レポート2022年12月:下降傾向の月末と年間統計

不動産レポート2022年12月:下降傾向の月末と年間統計

金利の変動に伴う
住宅マーケットの変遷期


2022年12月における前年同月比の不動産セールスは、戸建住宅が46.6%の急落、コンドミニアムも39.3%の落ち込みとなりました。戸建住宅の中間価格はやや下がり、$1,049,500。一方コンドミニアムは上昇し、$502,500でした。

戸建住宅市場のリスティング数は$800,000〜$999,999の価格帯は225%プラス。2021年12月が44戸だったのに対し、2022年末は143戸でした。コンドミニアムの市場では中間〜高級層で最も大きな増加があり、$400,000〜$1,999,999の価格帯の物件は50%増加となりました。

取引成立の価格がオリジナルの販売提示価格より減少する傾向は2022年12月も続き、戸建住宅物件の販売主は販売価格の中央値96.7%を受け取る結果となり、前年2021年12月の101%からマイナスとなりました。コンドミニアムの市場では、販売提示価格で取引された物件の中央値が2021年12月が100%だっだのに対し2022年末は98.5%でした。

2022年末の統計

2022年、オアフ島の不動産マーケットは変遷期にありました。2022年の始まりは2021年に引き続き住宅ローン金利が歴史的な低さを停空し買主の競争が激しい状態にありましたが、最終的に金利の急上昇に直面することとなりました。特筆すべき点は以下の通り。

  • 2022年の第2四半期、販売提示価格より高値で取引成立となった物件の割合は戸建住宅が63%、コンドミニアムが44%でした。
  • 5月、戸建住宅の中間価格が記録を更新し$1,153,500、また、6月にはコンドミニアムの中間価格が記録更新し$534,000に。
  • 住宅ローン金利は年間を通じて上昇が続き、2022年10月下旬には7%に。年末は6%台で幕切れとなりました。
  • 第4四半期、オリジナルの販売提示価格より高値で取引された物件の数は、戸建住宅が29%まで減少し、コンドミニアムは25%まで減少しました。

2022年の販売取引成立数は戸建住宅が3,474戸で昨年対比23.2%減少。中間価格は2021年の$990,000より11.6%上昇の$1,105,000でした。

20022年のコンドミニアムのセールスも同様に下降し、販売取引成立数は6,353戸で11.8%の減少でした。それでもなお年末のセールス数は、パンデミック前から2007年にさかのぼるまでの数字をかなり上回りまっています。年間における中間価格は$510,000で、前年対比7.4%の上昇でした。

価格帯別の販売取引成立数の結果は様々です。戸建住宅では、$1,300,000〜$1,599,999の価格帯では2021年より11%増加した一方で$600,000〜$899,999の価格帯は顕著な減少があり、47%マイナスという結果でした。コンドミニアムのセールスは、$699,999以下の価格帯が19%減少しましたが、 $700,000以上の価格帯では15%の増加がありました。

購買活動の勢いは年間を通じて徐々に弱まり、新規リスティング数は戸建住宅が13.5%、コンドミニアムが8.7%減少。物件が販売されてから成約するまでの日数は、戸建住宅とコンドミニアムの両方が12日間で、比較的まだ早い物件の変動があったといえます。

参考:Honolulu Board of REALTORS®