ポストコロナとハワイ不動産 Vol.5:マーケットのシフト

ポストコロナとハワイ不動産 Vol.5:マーケットのシフト

Aloha! ハウスプラスの三浦直子です。

観光だけでなく移住先としても人気のハワイは、海外では日本からをはじめ、同じアメリカ国内では比較的近い西海岸、とくにカリフォルニアから移る人も多くいます。そこで、本土で暮らしながら移住や投資目的でハワイを視野に入れた人たちに向けて発信すべく、サンフランシスコ・ベイエリアで配布されている日本語の情報誌「週刊ベイスポ(ウエブ版はこちら>>)」にて、コラムを執筆中です。ハワイの不動産や暮らしにまつわるあれこれをシリーズごとに連載していますので、こちらでもシェアさせていただきますね。情報収集にお役立ていただけると嬉しいです。

 

※下記の内容は2022年12月2日発行のベイスポに掲載

市場は激動の2021年から
今年にかけてどう変化した?

2022年も残すところ1カ月を切ってきましたね。毎年、サンクスギビング、ブラックフライデーからは一気に年末が押し寄せてくるような感じです。皆さまいかがお過ごしですか?

去年とはかなり不動産のマーケットも変わってきました。コロナ渦からの歴史的な低金利政策の影響で、一時的に低迷したとみられた不動産市場も完全に回復し、2021年にはハワイの不動産中間価格は20%アップしました。全米の平均水準を超える数字で、戸建て、コンドミニアムとも最高値を更新しました。

今年の春くらいに戸建ての勢いが少し収まり、コンドミニアムにシフトする動きがありました。金利が上がってきたため、戸建てには手が届かないと判断した買主がシフトしたためだと思われます。これは聞いた話ですが、一つの物件に50件以上オファーが入って、決まったのはオファーと一緒にファーストクラスのペアチケットを出したものだったなんて話もあります。

それが金利の上昇と共に、今年の7月位をピークに落ち着いてきて、今はよほど値段と内容の良い物件でなければ提示価格を超えてオファーを入れるということは一般的でなくなってきました。成約件数もかなり減ってきています。

今は買い時なのか? いつの時代も聞かれる質問ですが、最近思うのはあれだけ動いていた買主はどこへ行ってしまったのか? 今年の頭から春に、20件くらいオファーを入れたお客さんがいて、いつも上乗せして入れるのに、現金オファーに持っていかれる状況だったんですが、現金オファーの買主はどこへ行ったのか?

明らかに、落ち着いて良い家を選べるようになってきたのは確かです。値段はそれほど落ちてきてはいないのですが、提示価格より下でもまとまる物件が結構出てきました。低金利はもちろんありがたいが、それほど好きでもない家でもとりあえず買っておくのが良いのか、自分の理想に近い家を手に入れるのか、そう考えると今はやっと後者の選択ができるようになってきました。

仕事仲間のローンオフィサーは、30年ローンを組まずに5年から10年の少し金利が低めの変動金利で組んで、数年後金利が少し落ち着いたタイミングでリファイナンスをするのをおすすめするとのことです。

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