ポストコロナとハワイ不動産 Vol.4:ハワイ鉄道のゆくえ

ポストコロナとハワイ不動産 Vol.4:ハワイ鉄道のゆくえ

Aloha! ハウスプラスの三浦直子です。

観光だけでなく移住先としても人気のハワイは、海外では日本からをはじめ、同じアメリカ国内では比較的近い西海岸、とくにカリフォルニアから移る人も多くいます。そこで、本土で暮らしながら移住や投資目的でハワイを視野に入れた人たちに向けて発信すべく、サンフランシスコ・ベイエリアで配布されている日本語の情報誌「週刊ベイスポ(ウエブ版はこちら>>)」にて、コラムを執筆中です。ハワイの不動産や暮らしにまつわるあれこれをシリーズごとに連載していますので、こちらでもシェアさせていただきますね。情報収集にお役立ていただけると嬉しいです。

 

※下記の内容は2022年11月4日発行のベイスポに掲載

迷走するハワイの鉄道
(HART)のゆくえ

10年以上前の2011年2月22日に建設が始まったハワイの鉄道。予算不足や担当者の離職などで混沌としていましたが、ここへきていくつか新しい動きがあり現実味が出てきました。

まず、連邦政府のFTA(Federal Transit Administration)により改定された鉄道建設プランが認められ、助成金の残り半分の7億4400万ドル(1078億円)がホノルル市に支払われることが決定しました。列車が脱線した緊急時を想定した避難訓練も今月行われ、大きく前進です。カポレイからスタジアムまでの部分運行開始は来年か?とも言われています。

しかし!改定されたプランというのは、当初予定されていたカポレイからアラモアナセンターまでの全長20マイル(32km)21駅を最後の2駅分短縮し、全長18.75マイル(30km)にするというもの。たかが2kmですが、この外れた2kmの中には全体で60エーカーのハワードヒューズのワードビレッジやアラモアナセンターが含まれてしまっているのです。徒歩圏内に駅があるということで売り出した数々の高級コンドの価値に影響があるのではないか?ホノルル空港から観光客が使うことがあるのだろうか?など様々な疑問が出てきます。実際の路線がどこまでになるか、というのは非常に大きな論点になると思います。また電車を降りた後のインフラの問題も残っています。これから最難関の都市中心部にどう鉄道を通すか、という段階にあり、まだ土地買収が終わっていない部分もあるというのが現実のようです。

資金不足分を補うために今年からホテル宿泊税の一部が鉄道建設に充てられるようになり観光客の方からの資金ヘルプも加味しているハワイの鉄道計画。当初の目的である、ウエストからの通勤の渋滞の緩和、空港からの観光客がホノルル市街地へ足として使ってもらうためにも、なんとかアラモアナまで通してもらいたいなあと強く願います。

※ 鉄道のルートマップはこちらから見られます>>

 

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