不動産レポート2022年9月:住宅ローン金利上昇でセールス減少

不動産レポート2022年9月:住宅ローン金利上昇でセールス減少

中間価格は比較的横ばい
在庫数は徐々に増加傾向に

住宅ローン金利の上昇は住宅市場のセールスを抑圧しています。今年9月を昨年同月と比較すると、戸建住宅の物件販売数は34.4%減少、コンドミニアムは19.3%の減少でした。また、前月8月と比較すると、戸建住宅は11.5%、コンドミニアムは2.4%の減少がありました。ペンディングセールスも昨年と比較すると沈静といえる状態で、契約数は戸建住宅が43.7%、コンドミニアムが30.7%減少しました。

中間価格についてはここ数カ月比較的横ばいですが、昨年同月よりは少しの上昇があったといえます。9月、戸建住宅の中間価格は昨年対比4.8%アップの$1,100,000、また、コンドミニアムは5.1%アップの$502,500でした。

新規リスティング数は引き続き減少しており、戸建住宅が26.2%、コンドミニアムは18.6%、昨年同月よりマイナスでした。

平均販売日数は増加し、より長くマーケットに出ています。戸建住宅は2021年9月が9日間だったのに対し今年9月が18日間、コンドミニアムについては、昨年同月が11日間が14日間になりました。在庫数も増加し、戸建住宅が43.9%、コンドミニアムが10.8%それぞれ増加。これは2019年のパンデミック以前より40%少ないレベルの数字です。

販売提示価格より高値で取引された物件は、戸建住宅の場合2019年9月が64%だったのに対し今年9月は36%と減少。コンドミニアムにおいても、昨年同月が40%だったのに対し今年は29%といずれも減少しています。

 

第三四半期のまとめ

2022年第三四半期のセールスは2021年の同時期よりはるかに下回りました。戸建住宅は27.9%、コンドミニアムは22.4%減少という結果です。アフォーダブルな価格帯での取引が全体のセールスにとくに影響し、昨年同月比で戸建住宅は15.8%ダウン、コンドミニアムは3.3%ダウンでした。

第三四半期、中間価格はほとんどのエリアで昨年より高値でしたが、中間価格の上昇は緩やかになり、また、右肩下がりのエリアもいくつかありました。

第二四半期と比べると、戸建住宅はノースショアは15.1%減少、ダイヤモンドヘッドのエリアでは12.8%減少、また、リーワードのエリアでは10.5%の減少でした。コンドミニアムのマーケットではマカキロのエリアがもっとも大幅な中間価格の減少があり、7.8%のマイナスでした。

昨年同月と比較し、第三四半期の新規リスティング数は、戸建住宅20.1%減少、コンドミニアム14%減少という結果でした。

「金利上昇とインフレーションは、バイヤーにとって購入可能な物件の幅を見直すきっかけになり、ローカル住宅市場における在庫と需要に影響を与えています」と、ホノルル不動産協会会長のチャド・タケスエ氏は述べます。「オアフ島におけるここ10年の価格の上昇率は歴史的に好ましい状態といえ、住宅ローン金利が約6%となってもなお有益な投資といえます。マーケットは近隣同士でも多種多様にあり、住宅所有はどなたにも可能性が開けています。」

参考:Honolulu Board of REALTORS®